yes成功報酬not

社会保険労務士や行政書士が成功報酬を受取ることそのものが法に触れて「違法」になるという事はありません。*ここでの「法に触れる」とは、成功報酬を受取ってはならないという法令そのものが無いという事です。

しかし時と場合によって成功報酬が否定され得ることがあります。(時と場合によっては違法の判断の1つとされる)

昭和46年7月14日最高裁判所大法廷判決

「資格もなく、なんらの規律にも服しない者が、みずからの利益のため、みだりに他人の法律事件に介入することを業とするような例もないではなく、これを放置するときは、当事者その他の関係人らの利益を損ね、法律生活の公正かつ円滑ないとなみを妨げ、ひいては法律秩序を害することになる( 『判例タイムズ』265号92頁)」

成功報酬が不適切とされている社会保険労務士

社会保険労務士でいえば、各都道府県の社労士会が個々の社労士に対してHPに掲載している成功報酬の記載をを改めるよう指導しているといいます。なぜなら、社労士の品位保持、職業倫理の向上の実現を妨げ、国民からの信用を失墜させる恐れがあるとして「労働社会保険の助成金、年金給付等について、依頼者に過度の期待をさせるような事例:「○○助成金獲得のノウハウ教えます。成功報酬は支給額の○%で。」という事例については是正・指導の対象になると、社労士連合会(社労士組織の頂点)が決めたからです。

茨城県の社労士会では、

不適切な表現としては、例えば、助成金受給や年金受給手続代行について、「受給率〇〇%、成功率〇〇%」等の文言を使って利用者の期待をあおるようなことや、「成功報酬」等の言葉を用いることは、公的な制度において要件を満たすことにより支給が決定され、逆に要件を満たさなければ支給されない各種給付にはふさわしくありません。また、労働・社会保険関係の手続きで社会保険労務士が代行することの結果を「成功」(成功しなければそこには「失敗」があるということになります)という表現をすることは適切ではないとされています。

と説明しています。

成功報酬という文言が好ましくなく、出来・不出来の結果に対して報酬を決めるのは、不正を助長することになる。だから駄目だと、そういう解釈を示しています。

行政書士の成功報酬

行政書士会が成功報酬について指摘をしているというのは見聞きしたことがありません。(行っているかもしれません)

私見ですが、依頼人が強引な営業を受けて成功報酬の契約してしまったとか、他の選択肢が一切無く成功報酬で依頼したとか、やむを得ず契約せざるを得なかったなどという事でもない限り、成功報酬に対して「結果を「成功」(成功しなければそこには「失敗」があるということになります)という表現をすることは適切ではない」などと理論立てて指摘するような程のことではないと思っています。

(私見)「成功報酬」、一般的な感覚からしてみれば実に分かり易く、悪くはないと思います。実際、相談者から「成功報酬で〇〇円ではどうでしょうか」と持ち掛けられることがありますが、単純に「報酬は後払い」という意味合いの事もあります。依頼者は.成功報酬という文言に深い思いを巡らせることは無く、その心は「後払い」、その程度です。

(私見)実際に、当事務所では成功報酬という報酬規程を定めていた時期があります。ただこれは依頼人のポケットマネーから報酬を支払う事が無い(経済的利益改め金額的利益から報酬を支払う)ようにといった依頼人に対する100%の親切心からのことです。出来、不出来に対しての報酬という感覚はありません。

(私見)とはいえ、もし成功報酬という文言が不適切だとか、違法だとかという話が出れば、そこは素直に成功報酬という規程を改めてれば済むことです。意固地になって成功報酬という文言を使い続ける意味はないと思います。

こういった事を踏まえつつ、行政書士事務所では今の報酬規程が出来上がっています。